『会長のブドウ畑』から。 ~ 未知への挑戦、未来を描く、その先をつなぐ ~
2023.10.05
スーパーや道の駅に、たくさんの果物が並ぶ季節になりました。
今回は、ラージヒルソリューションズのキックオフでの、代表取締役 百瀬 寿祐の話をご紹介させていただきます。
昨年の夏、取締役会長 百瀬 毅が従業員全員に贈ったシャインマスカットの話です。
育て始めて、今年で8年。
会長がブドウ農家の方と知り合い、自宅の敷地に1本のシャインマスカットの苗木を植えたのが始まりだそうです。
その方を師匠と仰ぎ、栽培を開始し、実がつくまでに3年。
初めての実は、シャインマスカットとは思えない、とても小さな粒だったそうです。
さらにそこから4年。
剪定、消毒、肥料やりなど、師匠に教わりながら、地道に育て続けたそうです。
現実的な目線で見ても、資材など諸経費だけでも多大な費用、しかも農作物はものすごく手がかかります。
事業でいうなら大赤字、それが何年も続くのです。
それでもなぜ続けることができたのか?
"豊かに実ったブドウを、味わってもらいたい"
"自分が育てたブドウを、いつか従業員全員に配りたい"
そんな「まだ見ぬ未来」への想いがなくて、果たして続けられるだろうか?
師匠に教わってさえいれば、すぐに成果は出るのか?ちゃんと実るのか?
言うのは簡単、何かを育て、つくり上げていくことは、決してたやすいことではない。
しかも台風など予期せぬ災害や、疫病もある。
たった1本の木だから、一生懸命育てていても、枯れてしまうかもしれない。
でも、「先の未来」を信じずに「今日やるべきこと」をやめたら、絶対に枯れる。
畑をつくり、育てられ、育て、一人前になるまで、たどり着くまで。
どういう取り組みが必要か、気持ちが必要か。
ブドウ畑と会社は、同じなのではないか。
会長が師匠と仰いだ方は、一昨年の秋にお亡くなりになったそうです。
私たちもいつか会社を去る時が来る。
自分たちが培ってきた経験やスキルを、次の世代に引き継いでいくこと、それはけっして他者から強制されるべきことではない。
が、5年先10年先、そして、その先の未来を思い描くことができるか?
そのために、自分たちは、今、何ができるか?何をやるか?
まだ見ぬ未来、未知への挑戦はできるか?その先をつないでいくことはできるか?
今年も、ブドウの収穫の時を迎えました。
会長の畑には、たくさんのシャインマスカットが実っていました。
長きにわたり、未来を描き、挑戦を繰り返した証である、シャインマスカットの房。
味が濃く、引き締まった、力強い果実でした。